OSC2006秋を終えてみて

OSC2006秋、SELinuxのデモをやっていて、いろいろ考えさせられたことがある。

1. SELinuxGUI設定簡単ツールを紹介したが、そんなものはSELinuxを知っている人「のみ」に
遡及力があるので、一般の人には「どうでも良い」事に気づく。
2. 「SELinuxとは」とか「SELinuxを使いやすくするには」なんてのは一般人にはどうでも良い
事で、「SELinux」よりも「これを導入する事によりこんなメリットがあるツール」みたいな
見せ方じゃないと、一般の人は寄って来ない。
3. やっぱり「箱売り」「アプライアンス」「商品として完成されている」というのが、見せ物としては
良い事を改めて気づかされる。単に「GUIツールだにょーーん」と言っても、引き付けられない。
4. つくづく他のソフトと比べて、進化(見た目だけだけど)が遅い事に気づかされる。いや、中の開発は
速い(あっと言う間に新機能どんどん増やすし)のだが、「引いた目」で眺めてみると、今年の
春先のOSC2006とか、去年とかと違って「一般的な目線だと、何が変わったの?」ってのが
見えにくい。内部処理/MCS/ネットワークなど、色々機能は増えているんだけれど、
一般的な目からだと、進化が止まっている(あるいは、一般人が望む方向と進化の方向が
ぶれている)ような気がする。
5. SELinuxの応用で「機器/ソフト」っぽく見せて、SELinuxではなく違うソフトのような
見せ方をしている日立ソフトの二系統Windowsなんかは、やっぱり良いなと(いや、技術も
もちろんだけれど、見せ方としてね)。ああいう「商品開発」的なノリのものも増やさないと、
既に「基礎技術化」してきてしまっているSELinux単体で売り込むのは辛いのかも。

などなど。